2015年出来事

平成27年度春の定期総会の開催

開催日:平成27年6月26日(金)

場 所:高知会館


【第一部高知県技術士会総会】

参加者数:48名


総会は、山本副代表幹事の司会で開催された。右城代表幹事の挨拶に続いて議事に移った。明坂事務局長より、平成26年度事業報告と収支決算報告、岡田監事より監査報告があり満場一致で承認された。

平成27年度事業計画と収支予算についても満場一致で可決された。


議事終了後、日本技術士会四国本部修習技術者支援委員会の横山委員より「第22回修習技術者支援セミナー」の案内があった。

最後に、右城代表幹事から「来年は高知県技術士会の創立30周年である。記念行事を盛大に実施したい。」との話があった。

          右城代表幹事の挨拶                  司会の山本副代表幹事


【第二部技術士二次試験合格者祝賀会】

参加者数:61名


第二部は、四国本部事業委員会 山﨑委員の司会進行で開催された。四国本部の右城副本部長の挨拶に続き、四国本部成年技術士交流委員会の片岡委員より活動の詳細が報告された。新入会員の紹介では、平成26年度に技術士[建設部門-施工計画・施工設備及び積算]に合格された橋田昌久氏から自己紹介があった。

            平成26年度技術士に合格された橋田昌久氏


□講演会Ⅰ

講演会Ⅰでは、「津波災害が予想される沿岸集落における持続的まちづくりへの住民意識分析」と題して、高知県能力開発協会副会長の宮田隆弘会員の講演が行われた。

今回の講演では、大きく分けて3つの研究成果の発表があった。第1のテーマ「中山間地域の活性化」では、高知県大豊町の対照的な地形に位置する2集落を題材としたものであった。急峻な地形の棚田地帯で、営農者にとって限界農地に近づきつつある地区と、一般的な耕作条件下で高齢化の進展する地区を比較分析している。

第2のテーマでは、高知市御畳瀬地区に着目し、「沿岸地域の防災まちづくり」について、住民へのアンケート結果から意識構造を分析している。分析の結果、次世代継承の意識向上には、避難重視よりむしろ、財産保護、被災者補償、事前復興の取り組みの重要性を指摘している。

第3のテーマは、「条例に基づくコンパクトなまちづくりのプロファイリングによる分析」で、研究の舞台は高知市あった。「高知市コミュニティ計画」は、「高知市基本計画」(現高知市総合計画)に1973年から位置づけられたものであり、約40年の歴史を有していることを指摘、歴代市長の英断で「市民参加のまちづくり」が行われている。この特徴的なコミュニティ行政に取り組んでいる高知市のコミュニティ計画に着目し、その歴史的経緯と進展状況を分析するとともに、実践の中心人物に対する「プロファイル分析」を用いることで、その成果と課題を明らかにしている。

以上、この講演で発表された3題は、宮田会員の長年の研究成果であり、この成果を取りまとめたものであり、2年前には徳島大学で工学博士の学位を取得されています。

                  宮田隆弘会員の講演


□講演会Ⅱ

講演会Ⅱでは、「高知の新たな公共工事システムを求め」と題して、高知工科大学地域連携機構新公共工事システム研究室の國島正彦室長の講演が行われた。

「高知県版;公共調達規則(試案)土木一式工事の一般条件」は、3年前に一般社団法人 四国クリエイト協会の寄付口座として始まり、高知県内の自治体、建設業者、コンサルタント、大学の方々に集まって頂き意見を聞きながら作り上げてきた。この中で、高知八策と言うものを提言している。この八策の内容である1.元請け会社の時前施工、2.地域活性化出来る基本賃金、3.加算方式の総合評価落札方式、4.総価単価契約、5.出来高部分払い、6.地方自治体の“建設管理者”責任、7.民間技術者の信頼と活用、8.透明性のある公正な競争、について説明があった。この後、スイスベルン州マイリンゲン市の建設会社ゲルマ社と、日本の建設会社との違いをスイスでの視察およびゲルマ社社長らが日本を視察した時の逸話などを交えての紹介があった。その中で、スイスと日本の建設現場の大きな違いは、タワークレーンの設置の有無であるとのこと。スイスでは建設現場に必ずタワークレーンが設置され、重量物以外の軽量な資材運搬にも用いられる。日本では、主に移動式クレーンが用いられており、重量物の運搬時以外には現場に配置しない。このことに、ゲルマ社の社長達は驚いたようである。

最後に、大手ゼネコンが手がけた大都市の大プロジェクトの仕組みを疑ってかかる。そして、高知発で土木科位の常識(社会通念)を変化させることが大事だと締めくくった。


                  國島正彦室長の講演


【第三部祝賀会】

参加者数:44名


祝賀会は、明坂事務局長の司会で開幕した。最初に、本年度より高知県技術士会に入会した近藤 拓也会員(技術士:総合技術監理部門、建設部門)と喜 力哉会員(技術士:建設部門)の自己紹介があった。続いて、来賓の四国本部 穴吹幹事の挨拶があり、山本副代表幹事の乾杯で宴が始まった。合格者や新入会員および、会員同士の懇親を深め、小松幹事の中締めにより閉会した。

          近藤会員の自己紹介                     喜会員の自己紹介

            穴吹幹事の挨拶                山本副代表幹事による挨拶・乾杯

            祝賀会の様子                        小松幹事の中締め